小佐々院長のコラム

子どもの予防矯正第一人者 Dr.小佐々 睛夫

『小佐々(こささ)院長のコラム』にて子どもの歯並びについて情報発信しています。子どもの予防矯正第一人者が、他では聞けない最新の情報をご提供しています。是非ご覧になってください。

  • 2014/01/28
  • 乳幼児期

赤ちゃんのご飯ってどうすればいいの? ~母乳と離乳食について~

赤ちゃんを育てているお父さんとお母さん!毎日の赤ちゃんの食事に悩んでいませんか?母乳はいつまであげればよいのか離乳食はいつから何をあげればいいのかなど悩みはさまざまだと思います。今回は母乳の効果、離乳食の時期、内容についてお話したいと思います。

母乳にはIgAという抗体のたんぱく質が含まれています。IgAは新生児の消化管を細菌・ ウイルス感染から守る働きがあるので別名、母子免疫とも呼ばれます。初乳にはIgAの量が多く、免疫効果が非常に高いのです。そして徐々にこのIgAの免疫効果は弱ってきます。また今度は胎盤を通じてもらったIgGという抗体も徐々に減ってゆきます。つまり、2歳頃から母乳、胎盤からの免疫効果は弱くなっていき、今度は赤ちゃん自身が免疫を作っていかないといけないのです。そこで離乳食の登場です。最初にも話したように抗体=たんぱく質なので、離乳食はたんぱく質の多い食品中心にするとよいでしょう。ただし、赤ちゃんは消化機能がまだ未発達なため、高たんぱく食品を早くから与えると消化吸収が十分にできず、アレルギー反応を起こしやすいので、離乳食の開始・進め方には注意が必要です。

一度に全部離乳食に変えていくのではなく、最初は母乳と離乳食を混合で与え徐々に離乳食に移行していくとよいでしょう。また満1歳までは乳児ボツリヌス症の予防のためにはちみつは与えないようにしましょう。また卵は離乳食中期までは卵黄を、魚は白身を与え後期は全卵、赤身のものに変えていくことをお薦めします。また肉類は油脂が多いため後期から取り入れるとよいでしょう。

初期 (5~6ヶ月) 1日1回
他は母乳で与えましょう
10倍おかゆ、かぼちゃ入り10倍おかゆ

中期 (7~8ヶ月) 1日2回
他は母乳で与えましょう
7倍おかゆ、野菜入りうどん
※うどん、野菜はしっかり煮ること

後期 (9~11ヶ月) 1日3回
間食は母乳で与えましょう
たまごとじうどん
※たまごはしっかり火を通すこと

離乳食を食べないというお話を時に耳にしますが、決して慌てることはありません。食べないからといって無理に与えようとしないで下さい。大人にも食欲がある日とない日があるように赤ちゃんにもあります。本当におなかが減った時には赤ちゃんは食べてくれます。赤ちゃんの様子を見ながら楽しい雰囲気で食事をあげてみてください。

乳児ボツリヌス症
乳児ボツリヌス症は、食品中に含まれる毒素による一般的なボツリヌス食中毒と異なり、腸管内で菌が発芽・増殖して産生した毒素により発症する。中枢神経系が冒され、全身の筋力が低下する脱力状態になり、ほ乳力が低下し泣き声が小さくなる。特に、顔面は無表情となり、頸部筋肉の弛緩により頭部を支えられなくなる。

監修者情報
監修者情報

院長 小佐々 晴夫(こささ はるお)

1967年 九州歯科大学 卒業
1969年~ Dr.Daryl Beachに師事
1971年~1976年 Dr.Beach研修コース インストラクター
1975年~ 現在地に小佐々歯科診療所 開設
1995年~ 子どもの咬合を考える会の設立
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