小佐々院長のコラム

子どもの予防矯正第一人者 Dr.小佐々 睛夫

『小佐々(こささ)院長のコラム』にて子どもの歯並びについて情報発信しています。子どもの予防矯正第一人者が、他では聞けない最新の情報をご提供しています。是非ご覧になってください。

  • 2015/12/05
  • 小学生

舌の大切さ 1

皆さんこんにちは

 

京都市北区、北山の小佐々歯科の小佐々康です。

 

前回は不正咬合の大まかな説明と、原因は「態癖・悪習癖(普段やっている何気ない癖)」であると説明しました。

そしてその原因は

舌の癖・位置

うつぶせ寝

呼吸の方法

であると僕は考えます。

今回はその一つ目の舌の話をしていきます。

 

 

舌は本当に奥が深いというか、僕自身も勉強中なので、今の時点で僕が皆さんにお伝えできるものを書いていきます。

また勉強して随時更新していきますので、皆さんももし知っておられることがあれば是非教えていただきたいです。

 

 

まず舌とはどのようなものなのか。

 

 

物を食べる、舐める、味わう、飲み込む

舌の機能はいろいろとあり、舌を動かさない日はないです。

 

 

その舌の正体は何か。

 

 

一言で言うと筋肉の塊です。

 

 

 

 

そして筋肉ですのでどこかで骨にくっついているわけですが、その骨は「舌骨」といわれるものです。

 

 

「舌骨」も非常に特殊な骨なので、これはまた後日詳しく述べたいと思いますが、

物を飲み込む時

舌はこの舌骨をぐいっと引っ張りあげ、

その舌骨の下にくっついているのど仏(甲状軟骨)も舌骨に連れて引っ張られ、

飲み込む動作が一連で働きます。

 

 

ここで舌の面白いのが、

一般的に筋肉とは(内蔵の筋肉はまた違う種類です)両端が骨と骨にくっついています。

 

そして筋肉が収縮すると一方の骨を支えにしてもう一方の骨を持ち上げる。

 

重いものをぐーっと持ち上げたり、押したりする時に宙に浮きながらは押せないですよね。

アンパンマンはよくアンパンチを使って宙に浮きながらバイキンマンをやっつけていますが、あれは人間離れの大技です。一般人にはできません。

 

 

しっかりと地に足をつけて、踏ん張りをきかせないと重いものは持ち上がらない

それと同じで、ものを動かす時はどこかで支えがないといけません。

 

 

 

舌も筋肉なので舌骨を引っ張りあげるのですが、

 

 

 

…あれ、

 

 

じゃあどこに支えがあるの?

 

 

 

 

と思われた方!するどいっ!

 

 

 

 

そうなんです。

舌は舌骨の骨一つにしかついていないのです!

 

「舌骨」という箱に、「舌」という逆立ちしている人

 

みたいなものです!(この例え微妙ですね。笑)

 

その逆立ちしている人がどうやってその箱を持ち上げるのか。

そんなのもアンパンマンではない限り無理ですよね。

 

 

やはりどこかに支えが必要なんです。

 

 

それが舌の「スポット」と言われる場所です。

 

上顎の前歯の裏側の歯茎の部分

 

ここをぐっと舌で押すと、

のど仏がぐいっと上に上がるのがわかると思います。

 

 

つまり舌は舌骨を持ち上げる拠り所を、骨にくっついていない代わりに上顎に頼る!

…べき!

なのです。

 

 

 

ここでなぜ「べき!」と言ったかというと(長いですが皆さん頑張ってくださいね。あとちょっとですので。汗)

 

 

そもそも舌は舌骨にくっついているだけで宙ぶらりんな状態なんです。

 

 

なのでその拠り所はある意味

 

舌の自由

 

なんですね

 

 

 

つまりそれをもう少し下にして

 

前歯を拠り所にしてしまう

 

こともできちゃうわけです。

 

これが一つの「悪習癖」なんですね。

 

 

ですが、これは歯列にとっては本当にやっかいな癖となります。

 

なぜか!

それは次回にお話します。

監修者情報
監修者情報

院長 小佐々 晴夫(こささ はるお)

1967年 九州歯科大学 卒業
1969年~ Dr.Daryl Beachに師事
1971年~1976年 Dr.Beach研修コース インストラクター
1975年~ 現在地に小佐々歯科診療所 開設
1995年~ 子どもの咬合を考える会の設立
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