『小佐々(こささ)院長のコラム』にて子どもの歯並びについて情報発信しています。子どもの予防矯正第一人者が、他では聞けない最新の情報をご提供しています。是非ご覧になってください。
- 2015/12/10
- 小学生
うつぶせ寝の恐ろしさ
みなさんこんにちは。
京都市北区 北山 小佐々歯科診療所 小佐々康です。
前回までで「舌の位置がすごく大事」ということをわかっていただけたでしょうか?
今まで気にもしなかったことかもしれませんが(僕も知るまではそうでした)、「異常ではないようなこと」が歯列にものすごく影響する、不正咬合の原因はそのようなことが多いと思います。
今回はそのうちの一つ。
うつぶせ寝
です。
みなさんは日頃、寝入るときはどのような姿勢でいますか?
まっすぐ上を向いたり、横を向いたり、枕の方を向いたり
これもいろんなパターンがあると思いますが、「うつぶせ寝は非常に歯列に悪い」ということを今日はお話しします。
成長期の子どもは、個人差はありますが、だいたい8時間ぐらい寝ています。
夜に寝ている時に成長ホルモンは活発に分泌されるので、寝ている時間に体はぐんぐん大きくなります。
これはもちろん、顎も例外ではありません!
顎も寝ている間にぐぐっと大きくなり、歯が並ぶに十分な顎の大きさになっていきます。
しかし、
うつ伏せで寝ていると何が悪いかというと、
もうわかるとは思いますが、
成長ホルモンがせっかくいっぱい出て、顎もぐんぐん成長したいのに、
頭の重さで枕に押し付けられているんですね。
8時間も!
頭の重さは年齡によって様々ですが、およそ5kg(5000g)程と言われています。
前回でもお話しましたが、前歯を動かすのに必要な矯正の力は
1.7g
前回の舌の力は300倍でしたが、今回は3000倍です。
これだけの大きな力がかかるので、寝る向きによっては歯はどんどんどんどん動いていきます。
横向き寝でも、枕の位置が顎に当たっていれば、片側の歯列はぼこっと内側にへっこむ形になりますね。
同じ原理で、起きている間の「頬杖の癖」も歯は動いてしまいます。
なので子どもの歯列を見ていると
「あ、この子はいつも右を向いて寝てるな」
と歯列を見たらわかってきます。
この癖によってできてしまう不正咬合が
叢生(歯と歯が重なってしまう)
と呼ばれるものです。
子どもの歯並びが寝る向きや、頬杖が原因だった、
とは知らないとなかなか気が付かないと思います。
もし、子どもが寝ている時に顔が横や下に向いていれば、
そっと上に向けてあげるようにしてあげてください。
それが綺麗な歯並びに結びついていきます。

院長 小佐々 晴夫(こささ はるお)
1967年 九州歯科大学 卒業
1969年~ Dr.Daryl Beachに師事
1971年~1976年 Dr.Beach研修コース インストラクター
1975年~ 現在地に小佐々歯科診療所 開設
1995年~ 子どもの咬合を考える会の設立
院長紹介ページはこちら
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