『小佐々(こささ)院長のコラム』にて子どもの歯並びについて情報発信しています。子どもの予防矯正第一人者が、他では聞けない最新の情報をご提供しています。是非ご覧になってください。
- 2015/12/23
- 乳幼児期
口呼吸と鼻呼吸
みなさんこんにちは
京都市 北区 北山 小佐々歯科診療所 小佐々康です。
不正咬合(かみ合わせが良くない)はどのようにして起こるのか。
それを数回にわたってお話してきましたが、今回で最後の3つめ「口呼吸」についてお話します。
今回は歯並びだけの問題ではなく、
その子が将来病気になりやすい体になるかどうかが決まる
と言っても過言ではないぐらい重要なもの
「口呼吸」です。
そもそも、「呼吸」とはどこで行うものでしょうか。
「酸素を取り込んで二酸化炭素を出すんなら口でするのも鼻でするのも一緒でしょ」と、もし思っておられる方は今すぐその考えはやめてほしいです。
呼吸は絶対に「鼻」でするものです。
なぜ「口」で(絶対に)してはいけないか。
まず、空気の中には見えないゴミやちり、ウイルスや細菌などがうじゃうじゃいます。
口で息を吸い込めばそんなのを何のフィルターも通さずに体の中に取り入れることになります。
ウイルスの丸飲みです。
もしこれを鼻で息を吸い込んでいれば、
鼻腔にある繊毛(小さい毛)や粘膜がそれらをキャッチして、空気を綺麗にしてくれます。
また鼻の中にはいくつか空洞があり、そこで吸い込んだ空気は温められて肺に送られるので、体に害のないようにする仕組みになっています。
口呼吸はそんな仕組みはほとんどありません。
そのゴミやウイルスの「丸飲み」が原因で
原因がよくわからないアトピーになったり、酸素が肺でうまく取り込まれず全身に酸素が巡らなり、免疫力が低下して、病気になりやすい体になります。
そして、歯並びにも大きく影響してきます。
口が開いているということは、唇の周りの筋肉(口輪筋)がずっとゆるんだ状態です。
正常な歯並びというのは、舌と口輪筋のバランスによって作られていきます。
前回にお話ししたように、舌は内側から外に向かって歯列を拡げる。
口輪筋は逆に外に出過ぎないように歯の位置をうまく制御しています。
その口輪筋が十分に発達しないので、歯はどんどん外に力が加わり、「出っ歯」になってしまいます。
一般に、口呼吸をしている子どもは舌が上顎にくっつけれない(スポットにあてられない)子が多いので、この点も出っ歯を助長しています。
他にも、口呼吸をしていると口の中が乾燥してしまうので、唾液による自浄作用がなくなり、細菌が増えてしまい、歯肉炎・歯周病になりやすくなります。
口呼吸がダメなところは他にもいっぱいあるのですが、
とにかく!
口呼吸を軽く見ないで欲しいです。
「ちょっと口が開いてるけど、まぁそのうち治るか」
と見過ごさないでください!
口呼吸をしていればその時点でゴミやウイルスを飲み込んでいるのと同じです
それは危険だよと子どもにわからせてあげてください。
その子が病気に強い子になるか弱い子になるかがそこで決まるのです。
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院長 小佐々 晴夫(こささ はるお)
1967年 九州歯科大学 卒業
1969年~ Dr.Daryl Beachに師事
1971年~1976年 Dr.Beach研修コース インストラクター
1975年~ 現在地に小佐々歯科診療所 開設
1995年~ 子どもの咬合を考える会の設立
院長紹介ページはこちら
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