『小佐々(こささ)院長のコラム』にて子どもの歯並びについて情報発信しています。子どもの予防矯正第一人者が、他では聞けない最新の情報をご提供しています。是非ご覧になってください。
- 2016/03/25
- 幼児期
子どもが「食べる」ということを覚えるために
みなさんこんにちは
京都市北区 北山 小佐々歯科診療所の小佐々康です。
3月13日に開催された子どもの咬合を考える会第20回特別講演会
(詳細はこちらです→http://www.kodomo3d.org/#!子どもの咬合を考える会-第20回記念特別講演会(2016年3月13日)を終えて/csso/56ea68e90cf2bdd8ba506a5c)
日頃聞けないことをお二人の講師の先生方から拝聴でき、本当に有意義な講演会でした。
その中ですごく勉強になったというか、気になったお話がありましたのでここで少し紹介させていただきたいと思います。
それは、「機能」を育てるには「運動」と「感覚」が必要であること。
それはどういうことかというと
「食べる」という行為を正しく機能させるには、
ちゃんと「自分で」身体を動かして、
「味わって」、
食べなければいけない。
そういうふうに初めから教えなければいけない。ということです
離乳食の与え方
離乳食というのは単に「乳離れ」の意味だけではなく
「食べるための口全体の機能」を鍛える、
「自分で食べる力を養う」という役目もあります
離乳食をスプーンにのせ、フーフーして冷まし、さぁ赤ちゃんのお口に…
となりますが、ちょっと待って下さい。ここがすごく大切なポイントです
右図に示すように赤ちゃんのお口の中まで持って行って、上の唇の裏側ですりきるように与えてしまっていないでしょうか?
こっちの方がこぼれないし、赤ちゃんも食べやすいのでは?と思うかもしれませんがこれは間違いです。
ここでの大きな問題は「食べる」ことにおいて赤ちゃんは何もしていません。
赤ちゃんはお口を開けただけです。
自分からは食べる為に何も動いてないんです。
この与え方を続ければ、食べるためにすごく大事な口唇の筋力が鍛えられません。
このような与えられ方を続けられた子どもちゃんはどんなお口になるかというと、
こんな形になりやすいです。
2つとも上唇が緩んでいるのがわかります。
ここから
口呼吸が癖ついてきてしまい、
そこから歯並びが悪くなり、歯肉炎になり
アトピーや感染に弱い身体になってきてしまう。
すごく怖いですね。
ではどのように与えてあげればいいかというと、
初めの図の左側のように、お口の少し前であえてとめてあげる
はたから見ていると意地悪なお母さんのように見られるかもしれませんが(笑)、
こうすると赤ちゃんはどうするかというと
食べようとします
当たり前のことかもしれませんが、この意欲から自分でどうにか食べようと赤ちゃんは考え、動きます。
唇を必死に動かし、ご飯を自分で口の中に取り入れようとするのです。
これが右図ではなかなかできないところです、すごく大事なところ。
このようにしてあげるだけでお口の筋肉は鍛えられ、口唇閉鎖につながり、鼻呼吸、正常な歯列、綺麗な顔立ち、健康な身体になっていくのです。

院長 小佐々 晴夫(こささ はるお)
1967年 九州歯科大学 卒業
1969年~ Dr.Daryl Beachに師事
1971年~1976年 Dr.Beach研修コース インストラクター
1975年~ 現在地に小佐々歯科診療所 開設
1995年~ 子どもの咬合を考える会の設立
院長紹介ページはこちら
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