小佐々院長のコラム

子どもの予防矯正第一人者 Dr.小佐々 睛夫

『小佐々(こささ)院長のコラム』にて子どもの歯並びについて情報発信しています。子どもの予防矯正第一人者が、他では聞けない最新の情報をご提供しています。是非ご覧になってください。

  • 2017/06/19
  • 幼児期

受け口の危険性

みなさんこんにちは

 

京都市北区 北山 小佐々歯科診療所の小佐々康です。

 

お久しぶりです。だいぶ期間が空いてしまいました。

なかなか記事を書く時間がとれず、滞ったまま。。。

HPの担当の方がチェックに来られると、ハッとなります。

また、できるかぎり更新していきますので、ご興味を持っていただいた方は是非お読みください!

 

 

さて、前回は予防矯正の開始時期についてお話致しましたが、

混合歯列期まではまずは変な姿勢や癖を直して様子をみていく!

と申しましたが、1つだけ例外がある。

それは「受け口」です。

どのようなものかというと、このようなかみ合わせです

 

 

 

 


なぜ「受け口」は早く治さないといけない??


このような歯並びにお子さんはなっていませんか?

 

これには

・上顎が成長不足(下顎は正常or過成長)

・下顎が過成長(上顎は正常or劣成長)

と、大まかに2種類にわけられます。

 

過成長であれば骨格的な問題であることが多く(親族に受け口の方がおられたら遺伝性の可能性は高くなります)、劣成長であれば以前にお話した成長を妨げる姿勢や癖が原因であると考えられます。

 

もし姿勢や癖が問題ならば、まずはそこから正す必要があります。

(受け口になる癖は上口唇の巻き込み噛みなど)

そしてそれだけではなく、矯正力を加えてしっかりと治さないといけません。

 

 

なぜか。

 

それは「上顎と下顎の成長の時期の違い」のためです。

 

 

 


上顎と下顎の成長の時期の違い


一般的に歯科ではScammomの成長曲線というものを参考に子どもの成長を予測していきます。

 

頭頸部でいうと、まずは頭が大きくなって、そして成長のピークが年齡とともに下の方へだんだんと移っていきます

 

 

つまり上顎と下顎のどちらが先に成長が始まるかというと、

 

それは頭に近い方の上顎なんですね。

 

 

そして下顎は1,2年遅れて成長してくる

 

 

つまり上顎が成長をするときはしっかりと成長させてあげないと、

上で述べたような「劣成長」になってしまいます。

 

 

 


下顎が上顎の成長をとめてしまう!?


そしてもう一度受け口のかみ合わせをみてみてください

 

仮にこの状態で上顎が

上顎「さ、そろそろ成長のシーズンが来たし、前に大きくなろうかな!」

と踏ん張ったところで、下顎の前歯がブロックしていますね

これではせっかくの成長のピークも十分に活かしきれません。

 

そして上顎の成長のピークが過ぎた後に、下顎の成長が待っています。

本来であれば、下顎の前方に成長しきった上顎の前歯があるので、下顎がいい位置まで成長してくれれば上顎の前歯が今度はいい意味でストップをかけてくれます。

 

しかし、下顎が前に出ていると。。。

 

下顎「さ、やっと私の成長の番だわ。上顎さんのところまで前に進んでいくわよ」

となっても

下顎「…あれ、上顎さんがいない。だれか成長を止めて~」

となって下顎はどんどん前に成長していき、余計に受け口がひどくなります。

 

以上のことがあるので、受け口は早期に治療すべきであり、上の前歯が下の前歯の前にある(乳歯列ではぴったり合うぐらいが理想的)ことが望ましいのです。

 

 


ではどうやって治していくの??


 

当院ではまずはMuhシールドというものを使用します。

 

これは夜寝る時にはめておくだけ

 

この子は成長のタイミングがうまく合ったこともあって、たった1ヶ月で治ってきました

 

これは非常に早く効果がみられたケースで私達も嬉しかったですね。

 

 

このように一度超えてしまったものは変な癖がないかぎりは元に戻りません。

なので、お子さんのお口をみて

「あれ、下の前歯の方が前に出てる?」

となれば一度ご相談いたっだければと思います。

早期治療が非常に大切ですよ!

 

 

以上で終わりにさせていただきます。今回は受け口についてでした。

もしお子さんの歯並びで気になることがおありでしたら、是非当院までご相談ください。

 

小佐々歯科診療所

〒603-8054 京都府京都市北区上賀茂桜井町105

075-721-5511

監修者情報
監修者情報

院長 小佐々 晴夫(こささ はるお)

1967年 九州歯科大学 卒業
1969年~ Dr.Daryl Beachに師事
1971年~1976年 Dr.Beach研修コース インストラクター
1975年~ 現在地に小佐々歯科診療所 開設
1995年~ 子どもの咬合を考える会の設立
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